加齢に伴う筋肉量の低下
加齢に伴う変化には様々なものがあり、その一つに筋肉量の低下が挙げられます。
普段と変わりなく生活をしていても少しずつ筋肉量は落ちてしまいます。これは、筋肉の成長が止まるからではなく活動量が減るためだと言われています。
約4,000人の日本人を対象に、年齢による筋肉量の変化を調べた研究があります。
報告によれば20才を過ぎると脚の筋肉量は、腕や胴体の筋肉量よりも早く減少するそうです。
一般的に、筋肉量は25歳くらいをピークに迎え、その後加齢により減少するとされています。
60歳には25歳の約60%まで落ちると言われているほどです。
中でも大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)が一番落ちやすく、1日寝たきりの状態でいると3~5%も筋力が低下していくというデータがございます。
逆に、使えば使うほど増えてくれるのも筋肉であり、年齢問わずに筋肉量が増える事も分かっています。
筋肉を増やすには筋肉を使うことが何よりも大切になるのです。常に意識して筋力を保つことはとても大切なことなのです。
【筋肉量と若々しさの関係】
綺麗な姿勢を維持するためにも筋肉は大切です。腰から太ももの付け根部分に位置する腸腰筋が衰えてしまうと、躓いたり、背筋の伸びた姿勢が保てなくなったりと若々しさが失われていきます。
また、表情筋が衰えてくると、皮膚の表面がシワとなり、ほうれい線となって現れるようにもなります。
このように、筋肉と外見の若々しさには深い関係性があるのです。
姿勢維持などアンチエイジングにも効果的な体幹を鍛えることに注目してみましょう。
体幹の強さを測る指標として、バランス能力を確認する「開眼片足テスト」というものがあります。
目を開けたまま両手を楽にして、立った状態で片足を10cmほと上げた姿勢を維持するというテストです。
この姿勢を長く保持できるほど、歩行中に転倒しにくいというデータがあります。
20代の平均は70秒。40代では40秒。60代では20秒となっています。
これらの数値を下回ると、筋力低下か平衡感覚に注意が必要になってくるかもしれません。
【日常的な体幹トレーニングと姿勢維持】
移動時に車を使わず、自転車や徒歩で運動量を増やしたり、階段を利用したり、大股を意識して歩くことや、電車移動の際は吊革などを使い、身体が揺れないようにキープするといったことが日常的な体幹トレーニングとなります。
特に姿勢維持に欠かせない腸腰筋は、腿上げの動作を繰り返すことで鍛えることが可能です。
最近筋力が落ちてきたと感じることがあれば、大腿四頭筋や腸腰筋のトレーニングを始めてみましょう。
どんどんトレーナーにご質問頂き、ご自身のペースで継続できる組み合わせを模索してみましょう。筋肉は生涯成長いたします。
筋肉がしっかり備わっていると、お身体を支える力が強くなり、骨や関節にかかる負担を軽減してくれます。
いつまでも楽しく充実した時間を過ごしていくためにも身体のケアは大切ですね。
皆様の健康的なライフスタイルにお役立て頂ければ幸いです。