有酸素運動と無酸素運動の違い②
【無酸素運動による筋肉の種類】
今回の記事では無酸素運動について(筋肉トレーニング)ご紹介致します。
先ずは筋肉の分類です。 筋肉には、横紋筋や平滑筋 、平行筋や羽状筋など多くの種類があります。
まずは、平行筋と羽状筋についての理解を深めていきましょう。
上腕二頭筋(力こぶ)のように盛り上がる筋肉が平行筋です。
筋線維の一本一本が筋肉の長軸に向かって平行に走っているため、大きく収縮させることができ、スピ ードを出すのに適した筋肉とされています。
一方、大腿四頭筋(太ももの前側)や上腕三頭筋(二の腕)、 背中の筋肉は羽状筋です。鳥の羽のように筋線維が少し傾いて斜めに走っている筋肉で、筋線維は平行筋と比べて短く、収縮が小さいため力を出すことに向いているとされています。
伸筋には羽状筋が多く、 屈筋には平行筋が多いという傾向があるのも特徴です。
【多関節運動と単関節運動】
トレーニングの種類には、多関節運動と単関節運動があります。ベ ンチプレスのように肩関節、肩甲骨関節、肘関節など2つ以上の関節を同時に動かす運動が多関節運動で、背中から上腕などいくつもの筋肉に負荷がかかります。
他方、肘を曲げる上腕二頭筋のトレー ニングのように単独の関節を動かし、一つの筋肉へ負荷をかける運動が単関節運動です。
平行筋は、長軸方向へ長く伸びた筋肉のため、筋肉を最大限収縮 と進展させることによって負荷が大きくなり、羽状筋は筋繊維が短 いため収縮進展による効果は小さいが大きな負荷を掛けたトレーニングが筋肥大をおこしやすくなります。
筋肥大による効果は、基礎代謝をアップさせる・日常生活に対応するための筋力を得る・腰痛など身体の各部をケアするなど、多岐に渡りますので、目的に合わせたメニュー作成することが重要になります。
続いてはトレーニング回数です。一般的には1 0 回 3 セ ッ トが主流とされておりますが、筋肉にしっかり負荷がかかっていることが大切です。筋肉が張る感じがする、少し痛みがあるなど筋肉の変化が無いと効果が認められにくいとされています。
カナダで行われた研究では
①高強度のトレーニングを少ない回数こなした場合
②低強度のトレーニングを多くの回数こなした場合
①②で「筋肉の増加量に差はない」 という事実が明らかになったそうです。
最初は、回数を10回3セットと固定し3セット終了後にしっかりと筋肉の変化を感じること。
慣れてきたら回数をそのままに重量を 上げていき、フォームの固定を行います。
その後は瞬発的か耐久的かなど目的に合わせて、重量や回数を変化させるのが大切です。
また、セット間のインターバルが長いと、筋肉の成長を促す成長ホルモ ンが分泌されにくいため、インターバルは1分程と短くするとさらに効果的な説もあり、ある程度疲労を溜めることで成長ホルモンの分泌量が増え、筋肥大に繋がるとも言われております。
また、睡眠時、特に深い眠りのレム睡眠時に分泌されますので質の良い睡眠も大切です。
筋トレ後に筋肉が回復し、筋肥大するには24~72時間が必要と言われているため、目的にも寄りますが、一般的には筋トレの頻度は週2~3回がベストとされています。
毎日トレーニングをしたい場合はいくつかの部位をローテションで鍛えるのが主流です。
また、筋肥大のためにはバランスよく栄養を補給することが必要であり、タンパク質はプロテインなども活用して積極的に摂る必要があります。
筋トレ後30以内にタンパク質を摂ると、筋肉への吸収率が高くなると言われております。
さらに、筋トレ前にエネ ルギーとなる糖質や必須アミノ酸を補給しておくとエネルギー変換がしやすくなるとされ、筋肉が肥大する過程では分解と合成が繰り返し行われます。
トレーニングだけではなく、食事や睡眠にも気を配り、皆様の健康的な日々を目指す為の一助になれば幸いです。