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鉄摂取による体脂肪燃焼の促進と、鉄摂取時の注意点

これまで『停滞期の原因を「消化」「吸収」「代謝」「排泄」の順番で解説して来ました。

前回の記事では、「高脂質食に伴う耐糖能の低下を回復させる方法」について言及しました。前回は「高脂質食による耐糖能低下③長期ダイエット経験者こそ注意すべき落とし穴」について言及いたしました。今回第27記事目は「鉄と体脂肪燃焼の関係・鉄摂取時の注意点」について解説していきます。

「鉄の欠乏」というと貧血があるのかないのか、なんとも判断が難しい表現ですが、ここでいう「鉄欠乏」とは鉄の摂取量が「至適量」を満たしていない状態を指します。

体脂肪が燃えるためには、血中を流れる脂肪酸がミトコンドリア内に取り込まれる必要があります。脂肪酸はL-カルニチンと結合しないとミトコンドリア内に取り込まれることはありません。

体脂肪を効率的に燃やすためには、カロリー収支やPFCバランスだけでなく、体脂肪が完全燃焼するまでの経路を整えておく必要があるのです。

さて、このL-カルニチン。年齢とともに体内での生成量が減ってしまいます。そのため、サプリメントとして直接摂取されることがお勧めされているため、ダイエット界では長く愛されて来ました。

本題の「鉄欠乏」ですが、鉄が酸素運搬を担うだけでなくL-カルニチンの素材でもあります。さらに鉄は、L-カルニチンが脂肪酸と結合するためにも必要で、ビタミンCとペアで働きます。さらに、ミトコンドリアに脂肪酸が取り込まれた後の燃焼系(電子伝達系)においても、酸素運搬と触媒として鉄は役立ちます。

鉄は貧血防止だけでなく、体脂肪を速やかに燃やすためにも必要で、もっと広く捉えるなら筋肥大に必要なエネルギー(ATP)を生み出すためにも避けてば通れない栄養素なのです。

「鉄欠乏」というと立ちくらみを想像されるかもしれませんが、ダイエットや筋肥大を目的にされていなくても鉄の確保が非常に重要と捉えると良いでしょう。

鉄の必要量は血液データの代表的な値でいうと「赤血球数(目標450)」「ヘモグロビン(目標13)」「ヘマトクリット(目標45)」「MCV(目標95)」を目指されると良いです。

ただ、例えばヘモグロビンは水分の摂取量が少なくて脱水していると値が高くなることもあります。日内変動が大きい項目もありますが、特にMCVが100以上ですと赤血球の素材が不足しているかもしれません。

鉄不足のため、酸素運搬応力が低い赤血球しか作れないため、赤血球ひとつあたりのサイズ(MCV)を大きくしている状態になっている可能性があります。

このような状態だと、毛細血管内で自由に赤血球が動けません。赤血球のクオリティの悪さに加えて、物理的にも課題が残ってしまう状態になってしまうのです。

このように、鉄の欠乏があると例え貧血ではなくても、体脂肪を燃焼させるための鉄利用効率が低下してしまいます。血液データを参考に、しっかり鉄を摂取されると、体脂肪の燃焼効率が上昇するでしょう。

ただし注意点があります。腸内環境が悪化している人やアレルギー体質の方は鉄の摂取は注意した方が良い場合があります。

鉄は全生命にとって貴重な成分です。腸内環境が悪く、悪玉菌が多く生育している状態だと、せっかく摂取した鉄が悪玉菌の養分となって腸内環境の悪化を助長してしまう場合があるのです。

お通じが良く、お腹が張らずにスッキリされている方であればそのまま鉄のサプリメントを摂取いただいて良いですが、腸内環境が悪化している人は鉄を摂取する前に腸内環境を清潔にすることから始めるしかありません。

鉄を横取りしてしまう悪玉菌は単純糖質など甘いものも好きです。なるべく甘いものや小麦粉を避けていただくと、悪玉菌の繁殖を抑えることができるでしょう。

また、腸内菌をやっつけようと抗菌剤や抗生物質を摂取するのはお勧めしません。抗菌剤の場合、悪玉菌が体内に溜め込んでいた有害物質が菌の死滅とともに一度に放出され、有害物質が血液に流れた時に起こる様々な不調(ダイオフ現象)を来してしまうのでお勧め致しません。

また、抗生物質の場合、その多くは細胞膜や細胞核膜を壊す作用を持っているのですが、一部の悪玉菌は細胞壁を持っているため、抗生剤が効かない場合があります。

善玉菌や、腸壁にある自身の細胞だけ傷つけてしまうことにもなりかねないので、確実な意図がない限り安易に摂取したくない成分です。

男性は月経がないので鉄欠乏は起きにくいと言われていますが、血液データを解読すると潜在的な欠乏者が時折いらっしゃいます。その点女性は鉄欠乏者は非常に多いと思っても良いでしょう。長年の月経で鉄欠乏を抱えたままの方や、出産を境に十度欠乏状態が女性には多いです。

今回は、ダイエットや筋肥大の視点から鉄欠乏を取り上げましたが、この2つの体作りに共通するのはATPをいかに作るか?が共通しています。

満ち足りたATPはそのまま日々の疲れの軽減や気分の高揚にも重要です。この記事では書きませんでしたが、セロトニンなど、脳のパフォーマンスを維持するためにも鉄は利用されるので、ぜひ元気な体作りとセットで血液からクオリティーが高い体を作っていきましょう。

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