食物繊維について
タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素に加え、第6の栄養素として食物繊維は、お身体にとってとても重要な役割を担います。
今回は、その食物繊維の働きについてお伝えしてまいります。
食物繊維には、大きく分けて2つの種類がございます。
1つは水に溶ける繊維で、これを「水溶性食物繊維」と言います。
これは、消化器の中でゲル状になって、食べ物の移動を遅くしてくれます。
具体的には、果物や野菜類に含まれるペクチン、こんにゃくや山芋に含まれるグルコマンナンなどです。
他に昆布やワカメ、寒天などにも含まれます。
水溶性食物繊維には健康面でのメリットもあり、コレステロールを減らしたり、動脈硬化を予防したりする効果があります。
また、プロテインなどに溶かし、寝る前に飲むことによって、就寝中プロテインをゆっくり消化吸収させることも出来ます。
2つ目は水に溶けない繊維で、これを「不溶性食物繊維」と言います。
こちらは水に溶けないものの、水を吸って数倍〜数十倍にも膨れ上がり、満腹感をもたらしたり、腸を刺激して便秘を予防してくれたりします。
具体的には野菜や豆類、穀類(ふすま)に含まれるセルロースやヘミセルロース、亜麻やココアに含まれるリグニンなどが代表的なものです。
ただしこちらは必要な脂肪やミネラルの吸収を邪魔してしまう作用もあるため、多く摂れば良いというものでもありません、
また、水分摂取量が少ないと、かえって便秘になってしまうこともあります。
食物繊維の摂取目安量は、
男性 20g/日以上
女性 18g/日以上
となります。
水溶性 1:2 不溶性の割合で摂取出来ると、良いバランスになります。
どちらか一方に偏らないようご注意くださいませ。
通常のお食事からのみですと、過剰摂取の心配はほとんどありませんが、サプリメントなどからも摂取する場合は、過剰摂取となる可能性もあるので、下痢などの症状が出た場合は、サプリメントの使用を中止致しましょう。