ポリフェノールについて
ポリフェノールは、植物が光合成で作り出す糖分が、複雑に合成されて出来た成分です。
野菜は葉や茎、果物は皮や種の近くに多く存在します。
自然界には5000種類以上存在すると言われております。
ポリフェノールの主な働きは、強い抗酸化作用です。
この強い抗酸化作用が身体を酸化から守ってくれるのです。
ただ、ポリフェノールは体内吸収率が低いので1度に大量に摂取してもあまり意味がありません。
吸収率は低いものの、吸収速度は速いため、摂取後30分ほどで抗酸化作用を発揮します。
ただし、その持続時間は約2〜3時間と短いため、こまめに様々な食品を取り入れていく事が効率的です。
この観点から運動前にポリフェノールを摂取する事をおすすめ致します。
運動をすると呼吸量が増加するため、通常より多くの活性酸素を取り込んでしまいます。
また、紫外線を浴びる事によっても活性酸素は増加するので、屋外での運動は特に活性酸素を増加させます。
そこで運動の30分〜1時間ほど前に抗酸化作用の高いポリフェノールを摂取する事で、活性酸素の除去を狙う事が出来るのです。
ポリフェノールの他にも、βカロテンやビタミンC、Eなどもおすすめです。
運動の直前に固形物を召し上がる事はおすすめできないので、液体の物やサプリメントからの摂取がおすすめです。
また、ポリフェノールは、色素成分の「フラボノイド系」と色素以外の「フェノール酸系」の大きく2つに分かれます。
主な種類と機能性は以下の通りです。
◯フラボノイド系
・アントシアニン…ブルーベリー、ぶどう、プルーン
抗酸化作用、疲れ目の予防と改善
・イソフラボン…大豆、大豆製品
骨粗鬆症予防、更年期障害の症状の緩和、乳がん・前立腺がんの予防
・カカオマスポリフェノール…チョコレート、ココア
抗酸化作用、虫歯予防、ピロリ菌や病原性大腸菌の増殖抑制効果
・カテキン…緑茶、ほうじ茶、番茶、紅茶
抗酸化作用、脂肪燃焼効果、抗がん作用、抗アレルギー効果
・ケルセチン…玉ねぎ、ブロッコリー、アスパラガス
抗酸化作用、脂肪燃焼効果、抗がん作用、抗アレルギー効果
・ケンフェロール…かぶ、チンゲンサイ、にら
血圧の上昇抑制、抗アレルギー効果、血管強化
・ルチン…そば、柑橘類など
毛細血管の強化、血圧降下作用、動脈硬化予防、糖尿病予防
◯フェノール酸系
・エラグ酸…いちご、ざくろ、りんご、栗
抗酸化作用、抗菌作用、美白効果、抗がん作用
・クルクミン…ウコン、しょうが、カレー粉
肝臓機能の強化、老化予防、がん予防、胃炎の改善
・クロロゲン酸…コーヒー、ごぼう、なす、春菊
消化器系疾患の改善、肝がんや肝硬変の予防、抗酸化作用
・セサミン…ごま
血圧降下作用、疲労回復、老化予防
・タンニン…赤ワイン、緑茶、コーヒー、柿、ごぼう
抗酸化作用、殺菌作用、動脈効果予防
これらを毎回のお食事や運動前に取り入れることで、効率良くポリフェノールを摂取する事が出来ます。
摂取量の目安は、明確に定められておりませんが、1日に1000mg以上摂取すると良いとされております。