停滞期の隠れた黒幕「副腎疲労」
以前の記事で、『停滞期の原因を「消化」「吸収」「代謝」「排泄」の順番で解説していきます。という内容を書きました。今回は「代謝」です。前回の「停滞期と腸内環境の意外な関係」に続き、「血糖値コントロールと副腎疲労」について記載していきます。
そもそも体脂肪はどのタイミングで燃えるのでしょうか?
体脂肪が燃焼するためには、4つの行程「放出」「運搬」「吸収」「燃焼」この4段階が必要です。脂肪細胞の中にある脂肪は、血管内に「放出」されたあと、血液によって「運搬」され、筋肉などの細胞が取り込み、さらにミトコンドリア内へ「吸収」されて「燃焼」されます。
体脂肪が燃える最初の段階。「放出」が起きなければ全ての行程が始まらないのですが、脂肪を血液へ放出させるためには「カテコールアミン」という血糖値を上げるホルモンが鍵となります。
「血糖値」「カテコールアミン」初めて知る言葉もあるかもしれません。簡単にいうと、血液内の栄養(血糖値)が少なくなった時やエネルギーが必要な時に分泌されるホルモン(カテコールアミン)で、貯蔵した栄養(体脂肪など)からエネルギーを生み出す役割を担っています。
カテコールアミンを作り出す臓器は副腎ですが、副腎が正しく機能しない場合、カテコールアミンの生成がうまくできず、体脂肪が消費されにくくなってしまいます。
「副腎疲労」健康雑誌などで読んだことがあるかもしれません。長期にわたってストレスを受け続けていると、血糖値を上げるホルモンの素材が枯渇して作れなくなってしまうのです。
副腎疲労の症状として代表的なものは
❶朝の起床が辛い
❷熟眠できない
❸甘いものや塩辛いものを無性に食べたくなる
❹ストレスにうまく対処できない
などがあります。
アドレナリンやコルチゾルを適切に作られなくなってしまったために日常生活でトラブルが生じてしまうのです。副腎機能の低下は、体脂肪燃焼能の低下にも影響を及ぼしてしまうのです。
また、コレステロールが基準値よりも低い場合も注意したいです。栄養を体内でエネエルギーに変換する際、「アセチルCoA」という中間物質が生成されるのですが、このアセチルCoA、エネルギーとして消費される他に「コレステロール」というホルモンの素材に変換されることもあります。
血液データで「コレステロール」が低いと診断された場合、過度な食事制限による栄養欠乏が代謝低下や副腎疲労を誘発させているかもしれません。
「副腎疲労」と言われていますが、その実態は素材が足らないことです。
パントテン酸、ビタミンC、マグネシウム、脂質、これらをしっかり摂取することが副腎疲労を癒やし、体力や健康、そして次の減量に必要が基礎を作り直すことができるようになります。
特に、マグネシウムは穀類に多いですから不足しやすい成分です。
ビタミンCやマグネシウムも、パントテン酸もダイエットをしている以上、カテコールアミンを多く必要とするので摂取を心がけたいです。
「摂取カロリーが消費カロリーを上回らなければ良い」と食事を減らし過ぎると、ダイエットも健康もスッキリ目覚められる朝も失ってしまいますから、しっかり食べて健康的な体つくりをしていきましょう。