日常生活、スポーツパフォーマンス向上のために持つべき「体幹のイメージ」
前回は体幹と「横隔膜」「骨盤底筋群」の関係性について解説させて頂きました。
今回は日常生活やスポーツ動作時の「体幹のイメージ」について解説したいと思います。
人間は常に呼吸をしながら動いているので、体幹は常に振り子のように絶えず左右のどちらかに触れている状態といえます。
体幹トレーニングというと「固める、安定している、動かない」という方向に行きがちです。
「プランク」というトレーニングをイメージしやすい人が多いと思います。
ですが実際の日常生活やスポーツを行う時に、身体を固める、動かさないという場面はあるでしょうか?身体を動かさない場面よりも動かしている場面の方が多いと思います。
「体幹」というと「固定」するという考え方が一般的ですが、「動くものを動かさない」という認識はどうでしょうか。
もちろん「動かない」という能力も大切で、重いものを持ち上げる時や対戦相手にタックルする時は、空気を左右の肺に入れて、肋骨もパンパンに膨らんでいるのが理想です。
ですがアスリートの場合は、タックルした後で走ったり転がったりと、いろいろな動きをします。
その時に身体を固めているだけの状態では上手くパフォーマンスを高めることはできません。
前回は体幹と「横隔膜」「骨盤底筋」の関係について解説しました。
横隔膜と骨盤底筋は上下で平行して向かい合い、連動しています。
「横隔膜」と「骨盤底筋群」が上下で向かい合っている状態が作れれば体幹がきちんと機能します。
身体を動かす時はお腹を固めずに、前後左右360°全体に膨らんでいるの「風船」のようなイメージを持つことが大切です。
呼吸することによって、360°全体的にお腹を膨らませることができれば、脊柱が安定して、体幹から四肢につながる筋肉群は無駄に脊柱を安定させる必要がなくなり、自分の仕事に集中できるため運動しやすくなります。
本来、普通に呼吸ができていれば、吸っただけでお腹は膨らんで問題ないのですが、へこませたり無駄に力が入っている場合が多く、それが普通になってしまっている方が多いです。
「横隔膜」「骨盤底筋」のポジションが整えば、無理に体幹トレーニングのようにお腹をへこませたり、固めるという動作を行わなくても体幹を安定させることができます。
日常生活でも呼吸が整い無意識に体幹を安定させることができるればスポーツパフォーマンスももちろんですが、日常生活のパフォーマンス向上にも繋がることができます。