静的ストレッチと動的ストレッチについて
皆様、普段のトレーニングに加えて「ストレッチ」は行っておりますでしょうか?
今回はストレッチの役割とその種類についてお伝え致します。
まず、ストレッチには大きく2つの種類がございます。
それは「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」です。
これらのストレッチは、同じストレッチでも目的や効果が大きく変わります。
では、それぞれのストレッチの特徴について順番にご説明させていただきます。
まずは、「静的ストレッチ」に関してです。
静的ストレッチとは、1方向に伸ばすストレッチの事で「スタティック・ストレッチ」とも呼ばれています。
一般的にストレッチというとこちらを思い浮かべる方が多いかと思います。
静的ストレッチは、トレーニング後に行うことが適切なストレッチです。
トレーニングを行うと筋繊維は損傷し、周囲を覆っている筋膜は固まりやすくなってしまいます。
そこで静的ストレッチによって筋肉を伸ばしながら血流を促し、隅々まで酸素を行き渡らせることで、損傷した筋肉の早期回復を促すことが出来るのです。
静的ストレッチを行う際のポイントは、
・反動をつけずに行う
・ゆっくりと伸ばし、痛気持ちいいところで止める
・止めたらゆっくりと息を吐きながら、30秒間姿勢をキープする
となります。
トレーニング後に静的ストレッチを行い、疲労回復を促すことで「超回復」をスムーズに進めることにも繋がります。
また、無理に伸ばそうとせず、リラックスしながら行うことで「副交感神経」の働きを優位にすることで、トレーニングによって「交感神経」が優位になり興奮状態になっている身体を休息モードに切り換えることが出来るのです。
なので、静的ストレッチをトレーニング前に行ってしまうと、副交感神経が優位になってしまい最大筋力が低下してしまうとの研究結果もございます。
そこで、運動前に取り入れていただきたいのが「動的ストレッチ」です。
動的ストレッチとは、腕や脚をリズミカルに様々な方向に伸ばすストレッチのことです。
一般的によく知られているのは、ラジオ体操やブラジル体操などです。
こういった動的ストレッチは、関節の可動域を広げたり、筋肉を伸ばす働きのあるストレッチです。
「ダイナミック・ストレッチ」と呼ばれることもあります。
動的ストレッチは、トレーニング前に取り入れることで関節がスムーズに動くようになり、筋肉の温度と柔軟性が高まります。
動的ストレッチを行うことで、怪我の予防だけでなく、筋力のポテンシャルを最大限に発揮することが出来るのです。
また、体温や心拍数があがり「交感神経」が優位になるのでトレーニング中の最大筋力の向上を狙うことも出来るのです。
トレーニングの前後は、静的ストレッチと動的ストレッチを適切に取り入れトレーニングの成果を最大限に引き出していくことがおすすめです。