停滞期打破 便の色からわかる腸内pH調整方
これまで『停滞期の原因を「消化」「吸収」「代謝」「排泄」の順番で解説して来ました。第9記事目の今回は「排泄」です。前回の「食べなければ痩せる落とし穴」減らす前に代謝経路を整えよう」に続き、「腸内pHのコントロール」について解説していきます。
腸内環境が良いとはどんな基準を言うのでしょうか?
●毎日排便がある
●便の形がバナナ型
●臭くない
●善玉菌が多い
色々なイメージがあると思います。
これらずべてに共有するのは pHが弱酸性であることです。腸内菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」と言う種類の菌がそれぞれ2:1:7腸内に生息していて、それぞれが陣地の奪い合いをしています。
もし、腸内環境が悪化して、日和見菌が悪玉菌に転がり、悪玉菌が増ると腸内環境が荒れて炎症物質が合成されてしまいます。炎症物質は腸から血液に乗って、肝臓や筋肉、脂肪細胞を炎症させてしまい、インスリン抵抗性の誘発や肥満、脂肪肝となってメタボリックシンドロームになってしまいます。
さらに言うと、腸内環境が悪化することでタイトジャンクション。超粘膜や腸壁細胞間の結びつきが緩くなることでアレルギーや満腹中枢の狂いなども起こしてしまうのです。
腸内環境を整えるにはプロバイオティクスと言う乳酸菌を含むサプリメントの摂取や食物繊維の摂取も有効ですが、最も有効なのはpHのコントロールです。
善玉菌は酸性環境を好み、悪玉菌はアルカリ環境を好むと言われています。腸内環境を酸性に保つ術があれば悪玉菌の活性を抑制して、善玉菌の活性をうながす事ができるのです。
腸内環境を酸性に傾かせるには、ビタミンCの摂取が有効です。
ビタミンCは抗ストレス物質でもあるので日々消費量が異なります。日によっては全て吸収できてしまう人もいるでしょう。ですが、1時間に1000mgほどのペースで継続的に摂取していると、いずれオナラが出るようになります。すると腸内環境は酸性に傾いたと判断して良いでしょう。
また、腸内のpHは便の色から判断するのも大切です。便の色はアルカリ性になるほど黒く、酸性に傾くほど黄色っぽくなる声質があります。特に黄茶色でテカリがある便が良いとされています。黄色いテカリと言うのは胆汁色素ビリルビンの色とも言われています。胆汁はコレステロールを原料に生成されるのですが、全ての栄養の代謝中間物であるアセチルCoAが豊富にあるとコレステロールは作られます。
コレステロールが十分にあると言うことは、アセチルCoAを間接的に見れる指標ともなり、栄養が十分に摂れているか確認できるのです。
このように、便からは体内情報を豊富に含む大切なものです。普段便を観察することもあまりないかもいしれませんが、便を見ることで体内が分かり、pHをコントロールすることで、全身に炎症物質が流入することを防ぐ事ができます。
アンチエイジングは若々しさや代謝促進に重要ですが、炎症物質を体内に取り込まない事も大切です。
停滞期を考えた時、カロリーを減らすことばかり思いつきがちですが、栄養は足りているか?炎症ストレスは蓄積していないか?と振り返る視点も時に必要です。腸内の美しさは血の美しさを反映します。ぜひ内側から健康な体を作っていきましょう。